2014年5月6日火曜日

50年後に人口1億人程度を維持する


日経新聞に出た記事。

「50年後の日本の人口1億人維持」

先日のクローズアップ現代「極点社会」からの流れを見ていると、一体人口1億という数字に何の根拠があるのだろうかと思わずにいられない。

今後は加速度的に都市間での格差が広がっていくのは間違いない。

新たな流入人口を引き付けられる都市。
若い世代を引き止めておくことがある将来への希望を与えられる都市。
教育や職場などより良い機会を提供することができる都市。

そんな都市に人口がより集中するということは、その他の多くの地方都市が人口をどんどん失っていくということで、それは全世代的に同時に行われるのではなく、若い世代がどんどん都市へと流れて高齢者が地方に取り残される。

その状況を考えると、一体50年後の東京にはどれだけの人間が住んでいるのが適正なのか。

各地方の中核都市にどれだけの人間が集中し、どのような年齢分布となっているのか。

地方にはどんな産業を中心にして、どのような風景がつくられ、どんなコミュニティと暮らしを人々が享受しているのか。

そんな国の形。この国の近い未来の風景を想定しない限り、そこに与えられた「人口1億」という数字があまりにも空虚に思えて仕方がない。

この作業は簡単ではない。厳しい現実を踏まえてでも、誰かが自信を持って描かなければいけない。そうして枠組みを与えてこそ初めて数字が意味を持ち始める。

人口が8000万人でも幸せな日本の未来は描けるのかもしれない。
世界に誇れるような国の姿を提示することができるのかもしれない。

その為には利権を握って離そうとしないその手を緩め、将来の子供達のために必死にどんな国、どんな風景を残してあげることができるのかを考えることがどの分野にも必要になってきているのだと思わずにいられない。

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