2014年2月5日水曜日

清水寺(きよみずでら) 587 ★★



--------------------------------------------------------
所在地 島根県安来市清水町
山号  瑞光山
宗派  天台宗
創建  587
開基  尊隆上人
別称  安来清水寺
機能  寺社
--------------------------------------------------------
百寺には名を連ねはしないがこのエリアで古刹と言えば名前が挙がるのがこの清水寺(きよみずでら)。帰り道に位置しているので目的地リストに連ねていたが、この大雪の為に車でたどり着けるかどうか、また駐車場から参拝までの道はどの様になっているのかを心配し、寺に問い合わせの電話を入れる。

「参拝に伺いたいが、雪道の運転になれて折らず、スタッドレスは履いているが除雪がされているかどうか、駐車場から歩いて参拝できるかどうかを知りたいのですが・・・」と聞いてみると、お寺の人も、「私が朝来た時にも雪はかかれていたし、人も上がってきているので大丈夫かと思いいますよ」とのこと。

それならばとナビにセットし山道を上がっていく。暫く走って到着した駐車場は思った以上に雪に埋もれている。その中を突き進むスタッドレスタイヤ。やはり冬の雪国にスタッドレスなしで行くのは相当無謀だと痛感する。

周囲を見ると、団塊世代を思われる老夫婦が車から降りてさっさと長靴に履き替え、スノーウェアのような服装を装着している。「慣れているな・・・」と思いながら、極めて軽装なまま参道を進むことにする。

この清水寺(きよみずでら)、名前が同じで間違えられやすい京都のそれと比べてももっと古い歴史を持っている古刹であるという。山ひとつがそのまま境内となっているお寺であり、駐車場からすぐの石階段には千年杉が立ち並び、島根でも最強クラスのパワースポットと呼ばれているらしい。

それだけあり、雪道のなかで歩く距離も長くなり、汗をかきながら湯気を漂わせ先を進む。すると頭上の境内から「グギャァアアアア。グギャァアアアアア」という何とも不吉な音が聞こえてくる。

それこそ「黄泉の国」から出てきてしまった、得体の知れない化け物の断末魔かのように、雪山に響く恐ろしい軋んだ音。後ろを振り向くと、先ほどの老夫婦も頭上を見上げて、「なんだこの音は?」という顔をしている。

そんな不穏な音の振動を受けてではないだろうが、頭上の杉からは時折「ドサッ」と雪が落ちてくるのを気をつけながら先を進む。

参道を突き進み山の中腹に位置する境内に上がる階段を登りきると、振り返ったところに浮見観音の小さなお堂が建っている。よく見ると先ほどの怪しい音はその付近から発生されているようである。

目を凝らしてよく見てみると、お堂脇に走っている細い道を塞ぐようにして左右に立っている石の柱。そこから繋がれている鎖が電動仕掛けによって引っ張られては上下しているようである。恐らく雪が積もってしまわない為であろうが、詳しい目的は良くわからない。

それにしても不思議な音の発生源が突き止められ、少々ホッとし先を進む。その先に見えてくるのは根本堂。巨木の陰に隠れるようにして美しいプロポーションで、その歴史の長さを感じさせてくれる。

静かな雪景色の中、心穏やかにお祈りをし、この巡礼の旅も残すところあと僅かになってきた事を感じながら足元を気をつけながら駐車場へと戻っていく事にする。













0 件のコメント: