2013年4月23日火曜日

コンペ

現在、コンペが進行中である。

内容といえば、500m超の超超高層ビルを含んだ複合開発のコンペ。

建築事務所にとって、コンペというは非常に大切なもので、一年に何度かコンペの時期が来るのだが、これまたいつもどおりに締切りの一ヶ月程前からチームは異常な状態になってくる。

朝から晩まで休みなく、とにかくまずは「強い案を作ること」。そしてその「案を仕上ること」。そして「プレゼンとして纏めること」に追われることになる。

二ヶ月近くチームが必死に過ごした時間も、コンペに「負ければ」一抹の泡となり消えることになる。しかし、毎日実務の中で必死の思いで戦っている建築事務所の仕事の中でも、コンペほど明確に「戦場」だと感じる場はない。相手があり、要望があり、限られた時間があり、勝敗がはっきりと決まる。

仕事を獲るために作るのではなく、自分達の信念を形にした案で勝負する。それが如何に素晴らしいか、クライアントが納得できるように案を深化させる。どこかで見たことのあるような、最先端の技術とそれらしい形状を合わせた案では、とてもじゃないが提出できない。

自分達がやることで生まれるオリジナルのアイデアを持った新しい高層ビルの在り方を問うプロジェクト。他の誰かが作れる案ならやる意味がないと信じて、毎日自分達の限界に挑戦する緊張感ある時間。

見返りが保障されない仕事だけに、かけられる時間と労力も限界があり、如何に最小の仕事で最大の効果を挙げることができるか?それを必死に考えながらチームを操作していくことになる。ちょっと目を離すと、スタディという名の下に、際限なく集められる参考プロジェクトとそれに色をつけたダイアグラム。同時につくられる方向性を持たない数々の「オプション」・・・。

プロジェクトを理解するための最低限の参考資料。それを見てから探る高層ビルの新たなる可能性。そこから導き出される「手」をつかったスケッチ郡。その中で輝きを放つ少ない方向性を見つめ、敷地、プログラム、日照などの諸条件に照らし合わせてプロジェクトに適応させていく。箱からこぼれそうな砂の山を、「トントン」と軽く叩きながら箱の中に収めていく作業のように、徐々にある一方向に収束していく案。

違う人間がやす作業だけに、どれだけ丁寧に説明してやってもらっても、やはりイメージ通りのモノには仕上がらない。それをまた「トントン」と叩きながら、少しずつ方向修正を施していく。

あと2週間。この時間が「生きる」様に、全力で頭と手を動かすことにする。

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