2013年4月5日金曜日

一周年

春。

日本人にとっては、「春」というのはやはり一つの区切りの季節であり、区切りから流れ出した時間が、一週間、一ヶ月、三ヶ月、半年・・・と小さな区切りを刻み始める開始点でもある。

その小さな区切りを迎える度に気持ちを引き締め、緩慢と日常化していく様々な事象に対して、慣れることは肯定しながらも、惰性を否定することを繰り返す。

そんな訳で今年の春は、北京に居を移してから一周年となる区切り。昨年のカレンダーを見直すと、新しい環境に対しての様々な葛藤や悩みが綴られているのと同時に、新しい生活と、その中での自分への期待も同じく描かれる。

非日常である新しい環境が、徐々に日常へと変わっていく中で、目標や思い描いたことが後に置いていかれて、日常で目の前に立ちふさがる事柄に追われていきながら日々を過ごすことになる。

人は誰でも自分を肯定しないと生きていけない。

とは、よく言うものだが、区切りに立つたびに、出来たことと、出来なかったことを秤にかけることになる。

そしてどう考えても、出来なかったことの方が圧倒的に今の心の中を占めることになる。

恐らく出来たことや達成できたことも少なからずあるはずだが、それよりも遥かに多く自分に期待をし、また周囲からも期待をされていればいるほど、区切りで感じる挫折感は巨大化する。

目の前のことをこなしていく事は、恐らく誰でもできることであり、問題は「なぜ、それをしているのか?」をしっかりと考え、理解し、自分なりの方法で、より効率的に前に進んでいくことができるかどうか?

「人生は無為に過ごすには長すぎ、何かをしようと思えば短すぎる」

恐らく人生で本気で成し遂げようと思って費やせる時間はそんなに長くは無いはずであり、一つ一つの仕事を対極的な視点を持ちつつ、かつそれを終えるまでの具体的なイメージを持ってことに当たれるようにすること。

苦しみを糧とし、日々の葛藤を血として、本質的に仕事に取り組み、根源的な意味での成長へとつなげていくこと。それが次の区切りまでに自分に課す課題なんだと改めて振り返る二年目の春。

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