2012年12月11日火曜日

猫バス


胡同(フートン)と呼ばれる小さな長屋の連なる路地空間には、たまにびっくりするほどの量のゴミを、自転車や三輪車に積み込み走るおじさんを見かける。恐らく廃品回収業かと思われるが、夜も更けた暗がりの中で、常識では考えられない高さまで積み上げられたゴミの山。そのスケールといったら、ちょっと普通では考えられないバランスになっている。

「もう少し載せやすい荷台で往復した方が早いのでは? 」

そんな事を思うこと自体が粋じゃない気がしてくるくらいに効率性からはやや遠ざかってはいるが、ある種の生き様を見せてくれるかのようである。

恐らくその世界の中でも序列のようなものがあり、
「やっぱあの人はすごいや。あそこからまだ乗せるからね。」
なんて会話があるのだろうと想像を膨らませるとなんだか嬉しくなってくる。

暗がりの中、後ろに着いて走ると細い路地では前方の視界は完全に塞がれる。

今日は一緒の方向に行くのか?とついつい嬉しくなってついて行き、走りながら写真におさめ、希少動物の記録写真だと一人心を躍らせる。

まさに自分にとっての猫バス。

どこからともなく現れて、素っ気なく去って行く。

「そんな簡単には見つからないよ」と言わんばかりの、ツンデレなその姿を目撃できたその日は幸せな気分で終われそうな気がしてくる。




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