2012年7月15日日曜日

快適指数

環境などというものを、建築の分野で教える手伝いを東京大学で3年ほどしていたので、人体が感じる快適さが、気温、湿度、風速という変数の組み合わせによって決定されるということは、少なからず理解しているつもりである。

高温多湿の東京の夏。それに比べて、高温ではあるが内地で比較的湿度の低い北京の夏。

BMIがやや高めの我が身体にとっては、炎天下で遮るもののほとんど無い家から駅までの約1キロの道の歩行ですら、体中から汗が噴出してくる。

空気の悪い北京ではなかなか自由に早朝のランニングができないので、ということで楽しみに持っていったランニング・シューズで朝方に30分ほどでも走ろうものなら、その後2時間はとどまることなく汗が出続ける。

恐らく気温、風速については微々たる差しかないだろうが、飽和寸前まで高められた湿度の差が、人体活動にここまで致命的な影響を与えるというのを身体で理解し、消耗激しい体力に、こんなに住みにくかったか?と思いながら、北京の夏の方がよっぽど楽だなと再確認。

梅雨明けしたばかりの7月中ごろでこうならば、いわんや8月なんて・・・想像するだけでも恐ろしくなる日本の夏。

季節ごとに快適な場所に、その気候にあった建築とともに生きる。

許されるのならば、それがもっとも贅沢なことになってくるのだと確信し、同時に、これはどう考えても異常気象と呼ぶべきだと思わずにいられない世界の気候。

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